白の色鉛筆

需要と供給が成り立っていない存在

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《駄洒落で目覚める朝のこと》

 はてさて、何に影響されたのか。
 朝起きたら、諏訪子に銃を突きつけられていた。
「動くな」
 黒く染めたマスク越しに、くぐもった声で脅される。
 帽子も黒く染められ、目はサングラスが邪魔して見えない。
 よく見れば、格好も全体的に黒っぽかった。
 寝ぼけ眼をこすりながら、鬱陶しげに銃をどける。
 触ってわかった。
 これ、かっぱ巻きだ。
「もう、朝から何ですか。起こすにしたって、もうちょっと気持ちのいい起こし方をしてくださいよ。あと磯臭い」
 文句を言われて、諏訪子はかっぱ巻きを引っ込める。
「一度やってみたかったの。特殊部隊みたいにさ、銃を突きつけるやつ」
「かっぱ巻きじゃないですか」
「これしかそれっぽいのが無かったの。もうノリが悪いな」
「それ、高かったんですよ」
「いや、そういうことじゃないから」
 早苗はそれほど寝起きが良い方ではじゃない。
 こうして普通に会話しているように見えて、実は頭は平常時の半分も働いていなかった。
「なによ、朝から騒々しいわね」
 横にいた神奈子も、この騒動で起きてしまったようだ。
 もっとも、今は朝の六時半。
 起こしたところで、怒られるいわれはない。
「何、その格好は? 強盗の真似事?」
「外の情報に疎いなあ。これは特殊部隊の格好なのさ」
 早苗と神奈子は顔を見合わせる。
 こんな特殊部隊がいようもなら、間違いなく蜂の巣だ。
 どちらかといえば、忍ことに失敗した忍者という方が正しい。
 諏訪子は至って満足そうだが、もしあの格好をしろと早苗が言われたら、間違いなく泣いて土下座する。
「今宵のかっぱ巻きは、血に飢えておるわ」
「吸血鬼じゃないんですから、付けるなら醤油にしてください」
「……本当、ノリが悪いよね」
「高かったんですって」
「天丼はどうかと思うよ」
「かっぱ巻きです」
 寝起きの早苗とテンションの高い諏訪子。
 よもや幻想郷に、これほど会話の噛み合わない二人がいようとは。
 お釈迦様でも気づくまいて。
 まあ、神奈子は神様なのでとっくの昔に気づいていたが。
「それにしても、よりによって何で特殊部隊なのか……」
 神奈子は腕を組み、騒ぐ二人へ目をやった。
 そして気がつく。
「とりあえず今日の朝ご飯はかっぱ巻きにしようよ。せっかくだから」
「何がせっかくなのか分かりません。だけど、諏訪子様の朝食がかっぱ巻きだけで良いってことは理解しました」
「そんなこと言ってないじゃん!」
「もう、ノリが悪いですね」
「どっちのノリも良いよ!」
 頬を掻いて、神奈子は呟いた。
「ああ、諏訪ットね……くだらない」


 
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  1. 2008/06/08(日) 23:08:57|
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Author:八重結界
ノーマルシューター。でも神奈子様は苦手。
諏訪子様と小傘とお燐とお嬢様がいればそれで良い。

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